こんにちは。茨城県古河市のいけがき皮膚科院長の生垣です。
今回はニキビ治療薬であるデュアックについて、話します。
ニキビの治療薬でデュアックが処方されました。どんな薬ですか?
ニキビの原因である毛穴のつまりを抑える薬です。使うときは注意点も多くあります。今回はそちらを詳しくお話していきます
この動画の内容は以下のブログでも説明しています
デュアックとは
ニキビは毛穴にできる病気です。
早く言ってしまうとベピオとダラシンを合わせた薬です。ベピオについては、以前ブログをアップしていますので御覧ください
そんなデュアックにはニキビの原因である毛穴の詰まりを改善する効果があります。
抗炎症作用もあり、赤いボツボツにも効果的です。そこに抗生剤であるクリンダマイシンも追加されていますので、赤いボツボツにはかなり効果がある薬になります。
デュアックはニキビの炎症が強い時に使う薬になります。
デュアックの使用方法
デュアックは主に夜に使用することが推奨されています。塗り方については、ニキビ周辺に塗るのがよいです。顔全体にニキビができている場合は、顔全体に塗りますが、目の周りや口の周り、じゅくじゅくしたニキビのある箇所には塗らないようにしましょう。
デュアックの使用量
顔全体に塗る場合の1回の使用量がTWOフィンガーチップユニット(人差し指の先から第2関節までの長さ指先全体に広がるくらいの量)を使用します。
おでこだけ塗る場合は、第一関節の4分の一くらいだけでいいです。このように、他のピーリング作用のある薬と違って、デュアックはニキビのある部分だけ塗ります。
デュアックを使用する前に
デュアックは抗生剤を含んだ薬になりますので、赤いボツボツがメインの方で初期3ヶ月の間に塗る事が多いです。
塗り始め(2週間以内)には赤みやガサガサが起きる事が多いですが、多くの場合1ヶ月続けると刺激を感じる頻度は減っていきます。
また、デュアックの使用中は紫外線に敏感になっているため、日中は紫外線対策をしっかり行うことが重要です。
デュアック使用によるかぶれ
デュアックでの最大の注意点は一部の人にアレルギー性の接触性皮膚炎つまりかぶれが起こってしまう事がある点です。かぶれには2種類あります。アレルギー性のかぶれと刺激性のかぶれです。
先程多少の刺激なら続けていきましょう。という話しをしましたが、アレルギー性の場合は、デュアックを続けてはいけません。続けていても、ひどくなる一方だからです。
かぶれているかどうかは、専門医でも判断が難しい場合もあるため、必ず皮膚科を受診してください。具体的には強い赤みやかゆみ、黄色い液がでているなどの時は使用を中止してください。
ここがデュアックの使用の難しいところになります。
デュアックの副作用を軽減する方法
では、どのようにすればよいでしょうか?いくつか方法があります。
以上2つの方法を組み合わせても良いと思います。
デュアックの薬の併用
顔全体的にディフェリンを塗って、赤いボツボツにデュアックを重ねて塗る場合もあります。
ディフェリンとの違いも話します。
ディフェリンについてはこちらで説明しております。
デュアック使用上の注意
最後にデュアックの注意点をいくつか追加します。
- 脱色に対する注意する必要がある点です。脱色というのは、皮膚ではなく顔にぬる場合は髪や眉毛、体に塗る場合は服や枕カバーなどです。服や枕カバーなどは白にするといいと思います。
- あと、デュアックは2℃から8℃の冷蔵庫に保管してください。凍らせないように注意してください。
まとめです
特に赤いボツボツがたくさんある人には第一選択で出す場合が多いです。
ただ、ぬってから1ヶ月くらいは赤みガサガサが出やすい薬になります。問題はここでやめてしまう人が多い事です。
赤みガサガサがでたら、①保湿剤を併用する②10分から15分くらいで洗い流す、などの対処法があります。ただし一部の人はかぶれてしまいます。強いかゆみ・赤み・じゅくじゅくするようなら中止してください。治療効果が感じられる3か月が目安になります。効果がないと言って1から2か月でやめずに継続的に続けていきましょう。