【デュアック】ニキビ治療薬の効果と副作用、使い方を皮膚科専門医が解説!

ニキビ治療薬【デュアック】について

こんにちは。茨城県古河市のいけがき皮膚科院長の生垣です。

今回はニキビ治療薬であるデュアックについて、話します。

ニキビの治療薬でデュアックが処方されました。どんな薬ですか?

いけがき医師
いけがき医師

ニキビの原因である毛穴のつまりを抑える薬です。使うときは注意点も多くあります。今回はそちらを詳しくお話していきます

この動画の内容は以下のブログでも説明しています

 

デュアックとは

ニキビは毛穴にできる病気です。

ニキビの治療では、毛穴のつまりを抑えることが大事になります。
毛穴のつまりを抑える薬はいくつかありますが、そのうちの一つである、デュアックについて、話します。
デュアックは、ベピオゲルの主成分である過酸化ベンゾイルと、ダラシンゲルの主成分であるクリンダマイシンを含むニキビ治療薬です。

早く言ってしまうとベピオダラシンを合わせた薬です。ベピオについては、以前ブログをアップしていますので御覧ください

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そんなデュアックにはニキビの原因である毛穴の詰まりを改善する効果があります。

デュアックに含まれる過酸化ベンゾイルの濃度は3%であり、ベピオよりやや濃度は高くなっております。過酸化ベンゾイルは欧米では60年以上前から使われています。耐性菌の発生が報告されていない、長期に使用できるニキビ治療薬です。

抗炎症作用もあり、赤いボツボツにも効果的です。そこに抗生剤であるクリンダマイシンも追加されていますので、赤いボツボツにはかなり効果がある薬になります。

デュアックはニキビの炎症が強い時に使う薬になります。

正しい使い方を知ることで効果を最大限に引き出すことができます。

デュアックの使用方法

デュアックは主に夜に使用することが推奨されています。塗り方については、ニキビ周辺に塗るのがよいです。顔全体にニキビができている場合は、顔全体に塗りますが、目の周りや口の周り、じゅくじゅくしたニキビのある箇所には塗らないようにしましょう。

デュアックの使用量

顔全体に塗る場合の1回の使用量がTWOフィンガーチップユニット(人差し指の先から第2関節までの長さ指先全体に広がるくらいの量)を使用します。

ディフェリン、ベピオ、エピデュオなどの他の薬は、顔全体に塗る場合は、ワンフィンガーチップユニットです。この違いは何かというと、製剤がでる口の直径が違うからです。

おでこだけ塗る場合は、第一関節の4分の一くらいだけでいいです。このように、他のピーリング作用のある薬と違って、デュアックはニキビのある部分だけ塗ります。

デュアックを使用する前に

デュアックは抗生剤を含んだ薬になりますので、赤いボツボツがメインの方で初期3ヶ月の間に塗る事が多いです。

デュアックの効果を実感するためには、約3ヶ月程度の継続的な使用が必要です。
塗り始め(2週間以内)には赤みやガサガサが起きる事が多いですが、多くの場合1ヶ月続けると刺激を感じる頻度は減っていきます。
また、デュアックの使用中は紫外線に敏感になっているため、日中は紫外線対策をしっかり行うことが重要です。

デュアック使用によるかぶれ

デュアックでの最大の注意点は一部の人にアレルギー性の接触性皮膚炎つまりかぶれが起こってしまう事がある点です。かぶれには2種類あります。アレルギー性のかぶれ刺激性のかぶれです。

アレルギー性のかぶれだと、触れたら必ずかぶれてしまいますが、刺激性のかぶれの場合は、肌の状態によってかぶれない事があるのが特徴です。
先程多少の刺激なら続けていきましょう。という話しをしましたが、アレルギー性の場合は、デュアックを続けてはいけません。続けていても、ひどくなる一方だからです。

かぶれているかどうかは、専門医でも判断が難しい場合もあるため、必ず皮膚科を受診してください。具体的には強い赤みやかゆみ、黄色い液がでているなどの時は使用を中止してください。

ここがデュアックの使用の難しいところになります。

少しのヒリヒリ感や赤み、皮むけで薬をやめてしまう方が多いです。

デュアックの副作用を軽減する方法

では、どのようにすればよいでしょうか?いくつか方法があります。

1つ目は、保湿剤と重ねて外用したり乾燥が強い場合は、保湿剤を頻回に塗る方法です。ただし、注意点としては保湿剤自体が肌に合わない事があったり、保湿剤によりニキビができてしまう場合があるという事です。
2つ目は、塗って刺激を感じたら洗い流してしまうという方法です。この薬の成分は大体10分から15分で浸透しますので、刺激感が強い方は洗い流しても問題ありません。少しずつ肌に慣らしていくのが大切です。

以上2つの方法を組み合わせても良いと思います。

ただし、先程言ったように一部の人は本当にアレルギー反応が強くでて使えない方もいらっしゃいます。

デュアックの薬の併用

顔全体的にディフェリンを塗って、赤いボツボツにデュアックを重ねて塗る場合もあります。

ディフェリンとの違いも話します。

1つ目は、デュアックは顔だけでなく、胸や背中に塗る事ができます。デイフェリンは顔のみが保険適応になります。
2つ目は、ディフェリンは基本的に妊娠・授乳中の方は使用することができません。デュアックは妊娠・授乳中の方にも注意してではありますが、使う事ができます。

ディフェリンについてはこちらで説明しております。

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デュアック使用上の注意

最後にデュアックの注意点をいくつか追加します。

  1. 脱色に対する注意する必要がある点です。脱色というのは、皮膚ではなく顔にぬる場合は髪や眉毛、体に塗る場合は服や枕カバーなどです。服や枕カバーなどは白にするといいと思います。
  2. あと、デュアックは2℃から8℃の冷蔵庫に保管してください。凍らせないように注意してください。

まとめです

デュアックはニキビ治療にとても効果的な薬です。

特に赤いボツボツがたくさんある人には第一選択で出す場合が多いです。

ただ、ぬってから1ヶ月くらいは赤みガサガサが出やすい薬になります。問題はここでやめてしまう人が多い事です。

赤みガサガサがでたら、①保湿剤を併用する②10分から15分くらいで洗い流す、などの対処法があります。ただし一部の人はかぶれてしまいます。強いかゆみ・赤み・じゅくじゅくするようなら中止してください。治療効果が感じられる3か月が目安になります。効果がないと言って1から2か月でやめずに継続的に続けていきましょう。

ニキビ治療は基本的に長期戦です。規則正しい生活、バランスのとれた食生活に加えて、しっかりと正しいぬり方と量で長期的に使用していきましょう。

 

 

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